前回は、Test&Tuneの初日までの様子を書きましたので、その続きです。
と言いつつ、それ以前の準備についても、色々ありました。
まず、テストコースでの走行ですが、全長8メートルの車両でプッシュスタートしないと自力では加速出来ない程のギア比であったり、
最高速到達までに5マイル(8km)、減速区間+セーフティー・マージンを入れると12kmは必要。
12キロの直線って…
そこで思いつくのが、滑走路。
意識した事なかったのですが、滑走路って長くても5キロくらいなんですよね。
アメリカには、プライベート機の離発着が出来る、ローカル空港が点在するので、LA郊外の空港に片っ端から連絡したのですが、
費用はさておき、距離が全く足りないのに加え、路面のうねりもそこそこなのでNG!
空軍基地にも問い合わせましたが、使えない事は無いけど、軍用機の離発着が優先で、時間に制約が多いのと、やはり距離が足りずNG。
SCTAに確認した所、El MirageというLA郊外のドライレイクで、パイロンを立ててテスト出来るというのです。
SCTAも年間6戦くらい開催している場所ですが、普段は一般開放されている場所で、オフロードバイクや家族連れが自由に走り回れる場所で、危険性が高のに加え、コーストして使えるのは、直線3キロまでなので、出来るのはハンドリングや車体関連の確認くらい。
その上、粒子の細かい土なので、走行後は車体の隅々まで埃が入ってしまうというデメリットもあり断念。
チームは、前年にボンネビルの下見をしているので、燃調などは補正をしてきていますから、あとはボンネビルで最終調整するしかありません。
初参戦のための手続きは、こんな感じでした。
①ライセンス取得
各国の公認機関が発行する、正式なレースに参加できるライセンス又は、推薦状が必要。
②健康診断証明書
③車検
かなり細かなレギュレーションがあり、しっかりチェックされます。
プライベーターだと、その場では対応しきれない程の私的項目があるので、走れずに帰宅なんていうチームもあります。
④ライセンス取得
BNI又は、SCTAのクラブに加入している事が条件
ルーキーから始め、各速度領域ごとに走行が義務付けられ、安全に操作できるか等の確認が行われます。
その他、かなりの項目を熟さなければならず、本走行に行くまで、かなりの労力を要します。
本番前になると、こんな感じでステッカーやサインも増えて、気分も盛り上がってきます 笑
テスト日の様子ですが、緊張感は伝わりますかね?
4日間の日程も無事終え、課題や修正項目の対応のため、LAの拠点に戻ります。
毎日、日の出前から現場に出向き、車の仕立てからメンテナンス、修正項目の対応と、遅いときは夜10時まで作業が続きました。
この時期のボンネビルは、連日気温が45℃近く、湿度が一桁台なので、日影と飲み物が必須です!
働き方改革? なんか笑っちゃいますよね。(個人的感想です 笑)